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「五番町夕霧楼」の今を訪ねて

2016/06/02

京都

福井県出身の作家、水上勉の「五番町夕霧楼」を今読んでいます。
主人公の夕子はこれからどうなってしまうのだろうとどきどきしながら、
そして、まだ19歳の夕子に芯の強さも感じながら読んでいるところです。
さて実は2月に京都へ行った際、この小説「五番町夕霧楼」の舞台となった
京都の五番町にも足を延ばしてきました。

 

五番町は西陣と呼ばれる地域の一角にあり、南北にはとても短い通りなのですが、
東西に延びる細い路地がいくつもあって、小説に描かれている昭和26年頃には、
このあたりだけで200軒近くもの遊郭があったそうです。
今は特に観光地というわけでもなく、大通りからも少し外れているので静かな住宅街になっています。

 

歩いていると、五番町が賑わっていたその頃に、
何だかちょっとタイムスリップしてみたくなりました。 (H.S)

 


当時の建物の外観を残しているようです。

 


格子戸が特徴です。二階の格子部分には、京町家らしく、魔除けの鍾馗(しょうき)さんも見えます。

 


すっぽん料理の名店「大市」(だいいち)がすぐ近くにありました。
この店は江戸中期の創業というのですから、五番町の変遷も目の当たりにしてきたことでしょう。

 


京都といえば八ッ橋。その中でも代表的な「夕子」は
小説「五番町夕霧楼」の主人公、 片桐夕子から付けられているのです。  
正式に水上勉本人の許可を得ているそうですから、水上勉も八ッ橋が好きだったのかもしれませんね。