あわらの幽霊
2018年03月22日
3月5日付福井新聞のシリーズ「ふくい世間遺産」に見たことのある写真が載っていました。
それはあわら市花乃杜一丁目の願泉寺にある幽霊の絵です。
(3月5日付福井新聞より)
GENでは、福井県あわら市のインターネット放送局「ねっとde あわら」の番組を許可をいただいて
紹介しているのですが、その番組の中でも願泉寺を訪れてこの幽霊にまつわる話を坊守さんに聞いています。
その幽霊とは ―
昔ある老婆が夜、寺に来てお経をあげて欲しいと言ったそうです。そこで住職がお経をあげていると
老婆はいつのまにかすっと消えてしまいます。するとその老婆の家の者がやって来て「今うちのおばあさんが亡くなりました」と告げたのです。老婆のいた場所には焦げた両足の跡が残っていました…。
新聞で坊守さんが持っている幽霊の絵は、この話を基に描かれ、寺に寄贈されたものらしいです。
また、この願泉寺の庭にはキリシタン灯篭も残っています。江戸時代、このあたりのお殿様はキリシタン大名で有名な九州・有馬晴信の子孫でした。九州から来た家来たちもきっとキリシタンの人が多かったはずですから、灯篭に十字架や聖母マリアを彫って秘かに礼拝していたのでしょうか。願泉寺は真宗のお寺ですが、坊守さんも実は有馬姓なんですね。
幽霊の絵といい、キリシタン灯篭といい、なかなか珍しい物が残っているあわら市の願泉寺。絵は希望があれば見せてもらえるそうですよ。夏に訪れてみると思わず涼しくなっていいかもしれませんね。
(H.S)
※あわら市提供の願泉寺を訪れる動画はこちらです。
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