新型コロナウイルスが突然この世にあらわれてわずか数か月で世界中を大混乱におとしいれていますが、この数日の間にとても良い情報源を二つ知ることができました。
ひとつは3月22日放送のNHKスペシャル「“パンデミック”との闘い ~感染拡大は封じ込められるか~」。今夜23:15から再放送があります。またNHKプラスで一週間ほどの間は見られるようです。
“パンデミック”との闘い ~感染拡大は封じ込められるか~
これに登場するクラスター対策班のリーダー、東北大押谷教授の話からは日本の現状と、最前線で戦う専門家が持っている危機感をとてもよく理解することができました。無駄に怖がる必要はないけれども、これまでに分かって来ている敵の性質に応じた対策をきちんとやっていないと、いつ爆発するかわからないということです。
もうひとつはiPS細胞の山中教授が個人的に立ち上げたウェブサイト、「山中伸弥による新型コロナウイルス情報発信」
山中伸弥による新型コロナウイルス情報発信
ここでは様々な情報源から「何がわかっていて、何がわかっていないのか」を明快に教えてくれています。データなどの「事実」とそこから考えられる「意見」がはっきり分けて書かれている事にも感銘を受けました。
これら二人の科学者による情報発信に触れて、単にできあがった知の体系ではなく、未知の物に対した時の態度こそが科学なんだなあと感じました。根拠のない憶測、デマや似非科学がはびこりかねない今、自分も少なくともそのような態度は心掛けたいと思います。
この二人がそれぞれ「とてもよくできたウイルス(押谷教授)」「非常に狡猾なウイルス(山中教授)」と敵を称えて(?)いるのも印象的でした。
T.S