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映画「ジョーカー」鑑賞

2019年10月06日

映画

 

「ジョーカー」を見てきました。バットマンの宿敵ジョーカー役と言えば、「ダークナイト」でのヒース・レジャーがあまりに強烈でしたが、今作を見ると、ヒースの記憶が薄まるほど、ホアキン・フェニックスの魂からの演技に引き込まれます。紛れもなくジョーカーそのもののホアキンがスクリーンにいました。そして今回はその生い立ちと共に描かれるため、ジョーカーの人間味も否応なく感じざるを得ません。だからか、登場するブルース・ウェイン(バットマン)の子ども時代を見ても、やっぱり悪のカリスマ・ジョーカーの方に肩入れしてしまいます。

 

ホアキンのダンスシーンでは能のような美しさもあり、太極拳のようでもあり、前衛的なのですが、それがとにかく完璧でした。走る姿も絵になります。

 

終盤、パトカーに乗ったジョーカーがゴッサムシティを眺めるシーンに流れる曲は、クリームの「ホワイト・ルーム」。選曲のセンスも相まった、このシーンのスタイリッシュでカッコいいこと!これぞまさに映画の醍醐味。素晴らしかったです。往年のロックファンにとっても胸アツですね。その「ホワイト・ルーム」が暗示するラストシーンの演出にも唸らされます。そして、格差、貧困、弾圧、移民排除、児童虐待、パワハラがはびこる現代、見ている側にも重い問いを投げかけてくる映画でした。(H.S)