ひらめきと記憶の秘密
2018年05月13日
昨年から今年にかけて放送されていた NHKスペシャル「人体 神秘の巨大ネットワーク」。
私も毎回楽しみに見ていましたが、その中でも特に興味を引いたのが「脳」の特集でした。
山中伸弥さんとタモリさんが司会でした(番組公式サイトより)
まずは「ひらめき」について。
では、どうすればひらめく状態にできるのでしょうか?
それは意外なことに「何も考えずにぼーっとすること」なんだそうです。
何もしていない時の脳の状態をデフォルト・モード・ネットワークと呼ぶのですが、
実はその時でも脳はエネルギーを7割も使っているそうです。
ぼーっとしている時、脳は記憶の断片を自由自在に繋ぎ合わせ、新しい発想を生み出していると考えられています。
「ぼーっとする」ことの大切さ、これはもう脳科学にとっての大きなパラダイムシフトと言ってもいいそうです。現に、山中伸弥さんはシャワーをぼーっと浴びている時に突然あるアイデアを思いつき、
それが後年のiPS細胞に結びついたと言います。
但し、ぼーっとした状態で記憶の断片を結びつけるためにはまず記憶をしっかり蓄えておくことが必要です。ではどうしたら記憶力を高めることができるのでしょうか?
実はこれも簡単で誰にでもできることなのです。
鍵はすべての臓器からのメッセージ物質にあって、それにはバランスの取れた食生活をすること、そして適度な運動をして筋肉を鍛えることが重要なんだそうです。食べ物を得た時に出るインスリンが記憶力アップにつながるよう脳が進化した可能性もあるとか。確かに生きる上で食べ物はとても大事なので理にかなっていると山中さんは話していました。
放送を見て、集中するばかりでなく、時にはぼーっとする時間を持つ大切さや、暴飲暴食をせずに
適度に運動することの意義に改めて感じ入りました。(H.S)