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映画「羊と鋼の森」鑑賞

2018年06月14日

映画

この映画の原作は福井市生まれの宮下奈都さんで、2016年の本屋大賞を受賞した作品です。
私も原作を読み、映画化されると聞いてから公開を楽しみにしていたので早速見てきました。

 


東宝WEB SITEより
映画の公式サイトはこちら→「羊と鋼の森」 

 

そうしたら何と映画館のロビーで宮下奈都さんご本人とばったり!
もちろん面識はありませんでしたが、思わず「ご本人に会えるなんて!これから楽しみに見ます」と
言うと、宮下さんは「私もこれから見ます」とにこやかにお返事してくれました。試写で既にご覧に
なっているはずですが、地元の映画館で他のお客さんと一緒に見るのはまた違うのでしょうね。
宮下さんは地元のテレビ番組で時々拝見することがあるのですが、おっとりとして上品で、控えめな話し方とどこか少女っぽい透明感もあって、本当に素敵な方だなぁといつも思っていたのですが、リアル奈都さんもそのままの方でした。

 

映画は、美しい絵画のようなシーンが多くて、役者さんたちの演技もそんな映像を決して邪魔しないものでした。ピアノを調律している手元も本物の調律師のようで、皆さんかなりの準備をしてきたであろうことが伺えました。私は光石研さんの演技が好きなのですが、今作でも台詞は少なくてもやっぱり
存在感があります。本当に巧い役者さんだと思います。また、素晴らしいピアノの演奏も堪能できるので映画と音楽の両方の醍醐味を味わえます。特に上白石萌音・萌歌さん姉妹のピアノ演奏には圧倒されました。

 

ピアノ調律の才能がないと思っている主人公に、先輩調律師がこう言います。
「才能っていうのは、ものすごく好きだっていう気持ちなんじゃないかな」
私はこの言葉はすべての人に伝えたい金言だと思います。
何かがものすごく好きで、それを究めることができたら、きっとそれが立派な才能なんですね。

 

そして、エンディングテーマ(曲・久石譲、演奏・辻井伸行)がまた泣きたいほど美しく、作品の世界がずっと続いていくようでした。こういう上質な映画を見ると、日頃の惰性的になりがちな生活を見つめ直して、いくらか軌道修正してくれる気がします。(H.S)