福井から世界へ—日本の魅力を動画で発信

Language

スタッフブログ

%1

街角のテキスト

2018年03月19日

ふくい暮らし

福井市中心部のフェニックス通り沿いを歩きながらちょっと注意してあたりを見たら、ふだん何気なく歩いている街角のいろんな文章が目にとまりました。

 

大通りから少し入ったところにある、福井藩の家老、狛(こま)家の屋敷跡を説明する看板。額縁には福井特産の笏谷石(しゃくだにいし)が使われています。

 

このあたりの地名の由来を説明している看板。ここにも狛家登場。

 

今日もっとも気になったのがこじんまりした居酒屋「春のお店」の店頭にあったこれ。「アルバイトの大学生の卒業のお祝いにみんなで温泉旅行に行くのでお休みです」ってことでしょうか。いい感じのお店の雰囲気が想像できました。
T.S

映画「シェイプ・オブ・ウォーター」鑑賞

2018年03月15日

映画

先週発表された今年のアカデミー賞で見事作品賞に輝いた「シェイプ・オブ・ウォーター」
ちょうど福井でも上映中だったので早速見てきました。

 


(FOXサーチライト・ピクチャーズ 公式Facebookページより)

 

社会の片隅でひっそりと生きている弱者たちへのまなざしがとてもやさしい映画です。
主人公イライザの職場である政府の極秘研究所にある日運び込まれた、アマゾンの奥地で神のように
崇められていたという半魚人。イライザはその生き物と心を通わせるようになり、何とか助け出そうと
試みます。イライザは声が出せません。そしてそんな彼女を支える二人、ジャイルズとゼルダもそれぞれに悩みを抱えていました。

 

監督のギレルモ・デル・トロは日本の漫画や特撮物の大ファンで知られている人。この映画に出てくる半魚人もそのせいか体形がちょっとウルトラマンに似ています(笑)監督ご自身も何だかゆるキャラっぽくて愛嬌たっぷりですが、この半魚人もグロテスク過ぎず、微妙に可愛くて知性があるかと思えば、やはり生き物としての本能なども絶妙なバランスで描かれています。

 

アメリカの繁栄の象徴であるキャデラックの新車を台無しにするシーンはメキシコ人である彼の今の
アメリカへの批判を感じました。また悪の権化のような敵役、女性蔑視、残虐で差別発言満載のストリックランドへの手話での反撃も痛快なシーンです。設定は1962年ですが、セクハラといい政治的にも今の時代そっくりです。それにしてもなぜに半魚人?と不思議に思っていたら、実は監督は昔見た映画「大アマゾンの半魚人」の半魚人にシンパシーを感じてこの映画を作ったとか。半魚人にシンパシーを感じるなんていかにもデル・トロ監督らしいですね。

 

これは「人間の女性と半魚人との愛の物語」と書いたところで未見の方にはピンと来ないと思いますが、心と心が通い合うのは何も人間同士に限ったことではないのかもしれません。世界各地に異類婚姻譚がいくつも残っているように、日本の民話「鶴の恩返し」や福井にある夜叉が池の龍神伝説も思い出されたりして、アニミズム的な人間以外の自然や生き物への畏敬の念も感じた映画でした。(H.S)

 

ポスターのあの少女が大人になって来日!2018年1月23日 NHK福井放送局訪問

2018年03月14日

ブータン

ソナムさん、左が23歳、右が14歳

先日ご紹介した、ブータンで9年前に偶然写真を撮られ、ブータンミュージアムのポスターに起用されたソナム・チョキさん(当時14歳)が大人になって来福しました!大学生になったソナム・チョキさんは現在23歳になり、1月20日から約1ヵ月間滞在し、日本の生活を経験しました。

 

 

NHKの前の歩道、雪が少し積もっている
NHKのキャラクター
NHK入り口

1月23日にブータンミュージアムの創立者野坂氏、ソナム・チョキさんとNHK福井放送局におじゃましました。ブータンではNHKワールドが放送されており、ソナムさんも見たことがあるそうです。

 

 

NHKスタジオ内
ニュース番組サウルスのロゴの看板

大門博也局長に放送局や番組についての話を聞いたり、NHKのスタジオ内の案内をしていただきました。いつも視聴者としてテレビで見ている風景をスタジオ内でこのように見ることは初めてでおもしろかったです。放送中は数人しかスタジオに入らないそうです。他のスタッフの方々は他の部屋で放送をチェックしながら様々な作業をしているそうです。

 

 

NHKアナウンサー男女一名ずつ笑顔でポスターにのっている
女性アナウンサーが、ソナムさん達はスタジオ内のことを説明している

とても素敵な笑顔が印象的なアナウンサーの森下絵理香さんも、番組の説明など丁寧にしてくださいました。森下さんのお話にソナムさんは楽しそうに聞き入っていました。初めて見るテレビカメラにもソナムさんは興味を持っていました。

 

 

女性アナウンサーが丁寧に、ソナムさんにスタジオ内のことを説明している。ソナムさん楽しそう
ソナムさんと、元野坂理事長がテレビのスクリーンに映し出されている

放送中、視聴者にはどのように映るか、緊急時の速報ではどのように話すかなど教えてくださいました。緊急速報はたまにテレビで見ますが、アナウンサーの方が大変落ち着いていて感情的にならずに、はっきりと読まれているのにいつも感心します。

 

 

この時には、2週間後に何回もの大雪に関する緊急速報が流れることになるだろうとは誰も思っていませんでした。。。

 

 

女性アナウンサー、もりしたえりかさん、野坂元理事長、ソナムさんの3人で記念撮影。笑顔でアナウンサー席に座っている

ソナムさん達は、普段見ることのないスタジオを見学して、テレビの世界の興味深い話を聞くという貴重な経験に喜んでいました。

 

T.F

 

 

こちらもお楽しみくださいね!

「ブータンで出会った少女との奇跡の再会」(GENスタッフブログ)

「ポスターのあの少女が大人になって来日! 2018年1月22日」(GENスタッフブログ)

 

NHK福井放送局公式ホームページ(番組情報,イベント情報,アナウンサー情報などが見られます)

ブータンミュージアム公式サイト(福井市にあるブータンミュージアムのホームページ)

陶と漆のコラボ ふくい工芸舎

2018年03月12日

アート・工芸

越前焼に沈金を施した東尋坊の皿
東尋坊をモチーフにしたこの見事な飾り皿は「うるしの木 芽吹くころに/うるし工芸藤 越前飾器展」に出品されている陶芸と漆芸のコラボ作品です。浮き彫りを施した越前焼の皿の青い釉薬がかかった部分に漆で福井県の花、水仙が描かれています。漆で絵というと蒔絵(まきえ)と思いがちですがこの水仙は沈金で描かれています。器の表面に漆で絵を描き金粉や銀粉を撒いて定着させる蒔絵に対し、器の表面を線や点状に彫ってそこに金粉などを埋め込む技法が沈金です。

 

うるし工芸藤 越前飾器展

この展示会では他にも漆と陶器、ガラス、木工、和紙など多様な素材とのコラボレーションが提案されています。福井市中心部にあるギャラリー「ふくい工芸舎」で3月18日まで開催されています。
T.S

創業四百余年・戦国大名朝倉氏秘伝の酒「蘭麝(らんじゃ)酒」 

2018年03月08日

日本酒

福井市の隠れ里とも呼べるような東郷地区に、ひっそりとその暖簾を守り続けている酒蔵
「青木蘭麝堂」があります。酒蔵と言ってもこちらで造られているのは漢方の生薬を十数種入れた
健康酒。戦国大名朝倉家に伝わる秘酒で、旧家である青木家が四百年余りも一子相伝でその製法を
守り、造り続けているのです。

 

昨年GENで取材させていただいたこともあり、私も蘭麝酒を家に常備しています。
疲れを感じた日や、今日はぐっすり眠りたいなと思う時はキャップに一杯、寝る前にいただきます。
味はカルーアのような感じでしょうか。まろやなか甘さで美味しいです。
この冬は厳しい寒さと大雪で大変でしたが、風邪を引かずにすんだのは蘭麝酒のおかげもあったかもしれません。そう言えば、ご当主の奥様も、ちょっと風邪気味だなと思ったら寝る前に蘭麝酒でうがいをするように多めに飲んで寝ると、翌朝は元気になってしまうと話していました。

 

それにしてもこの「蘭麝」という言葉、難しいけれども何だか一度聞いたら忘れられない気がしませんか?インタビューの中で奥様も話していましたが、「蘭麝」とは広辞苑にも載っているれっきとした
日本語なんですね。
※ 蘭麝 - 蘭の花と麝香との香り。また、よい香り。(広辞苑より)

 

青木蘭麝堂は一乗谷朝倉氏遺跡からほど近い、郷愁をそそる用水の流れに癒されるとても静かな環境にあります。朝倉氏遺跡に行かれた時は、帰りに立ち寄ってみてはいかがでしょうか。優しいご当主夫妻が歓迎してくれること間違いありません。また西武福井店でも「蘭麝酒」と「うす墨桜」を買うことができます。(H.S) 

 


風情ある青木蘭麝堂の玄関と周辺

 


店頭の様子。壁には昔の製造法の絵図も

 


蘭麝酒と大体一回に飲む分量

 

※取材に伺った時の動画はこちらです。

ページ