福井生まれの石「笏谷石」(しゃくだにいし)
2016年08月09日
福井生まれの人なら、いつも当たり前のようにごく身近にこの石があったはずです。
ほんのり薄い青色で、水をかけるとその青さが一段と濃く変化する笏谷石。
私も今まで見慣れたこの石のことを特に意識したことはなかったのですが、
先日、給排水工事のため、業者の人がうちの裏庭を一部掘り起したところ、
踏み石のような古い笏谷石が土の中から出てきたのを見て、
なぜ先代はこの石を埋めたんだろう、古くなってただ邪魔になったから?
などと思うと同時に、この石自体についてもにわかに興味がわいてきました。
笏谷石は太古の火山噴火で降り積もった灰が固まってできた石で、おもに福井市の
足羽山(あすわやま)一帯で採掘されていました。ですが今はもう採掘されていません。
記録によるとこの笏谷石、1500年前頃には既に福井に出現、細工しやすい石質なので
石仏や美術品など多岐にわたって使われていたようですが、
その最も重要な用途の一つが城の石垣だったのではないでしょうか。
そしてその笏谷石でできた福井城址(下記画像)に残る石垣は今も健在です。(H.S)
※福井城は結城秀康により1606年築城、1669年焼失
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