越前焼1000年の技法
2016年06月23日
越前町にある越前焼作家近藤修康さんの工房を訪ねて伝統技法の「ねじ立て」という作り方を見せていただきました。通常のロクロを使った作業とは逆に、丸太の台に載せた器のまわりを作家がぐるぐる歩きながら成形して行きます。回りながら太いヒモ状の粘土をリズミカルに指でねじって積み重ね、外側から「はがたな」という木製のコテをあてて厚みや高さを調整します。
平安時代から続くというこの古い技法がロクロの伝来後も廃れずに残って来たのは越前焼の主力であった甕や壺など大型の製品を作るのに適していたからかなと想像しますが、目の前でみたねじ立ての壺は想像以上に薄く繊細でした(上の写真は壺の下半分ができたところ)。
T.S